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「学校に行くのがこわい・・・誰にも相談できない」・・・10代女性との対話
2023.02.24
「私、悩んでいるんです・・・」声を出すと泣いてしまう。それを一生懸命に抑えながら、とぎれとぎれに話していく。
「今、高校2年生です。同級生からひどいいじめにあっていて、学校に行くのがこわいんです。でも、心配をかけるのがもっとつらいので、お母さんにもお姉ちゃんにも相談できないんです」
中学生の時に父親の暴力がひどくなった。夜、父親が荒れると、姉は友達のところに逃げ出してしまう。彼女は外に出て、一人で時間を過ごしたという。
家で苦しい時に、学校でいじめが始まり、完全不登校になってしまった。けれども、高校に行きたかった彼女は一生懸命に勉強して、高校に合格できた。
「私、がんばって、がんばって勉強したんです。合格して嬉しかったのに。それなのに、また、学校に行くのがこわくなったんです。また、行けなくなりそう。私、くやしい。生きるのが苦しい。死んでしまいたい」と話すと、こらえきれずにとうとう泣き出してしまった。
泣き終わり、気持ちが落ち着くと、また話し始めた。
ずっと緊張しながら、懸命に生きてきた彼女の聞き取りにくい一言、一言を聞き逃さないように、耳を傾け話を聴いた。
「今まで誰にも話すことができなかったけれど、今日はつらくて、我慢できなくて電話をしました。まだ、学校の先生には相談できそうもないけれど、今日話せたことでちょっとだけ勇気が出ました」
ほんの少しだけ明るい声で、電話は終わった。